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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
異世界のアフレクションネクロマンサー
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異世界のアフレクションネクロマンサー67

誰かにひざまずく事無く、けれど決して傲慢では無く…己の信念に基づいて突き進む、そんな気高き誇りを持つ人で、現実主義者という足し算引き算で物事を考えるような人には思えなかったし、


(それは、あなたも認めている事ですよね)


何より、ニードゥス自身が否定している。


感情無く、理論的に物事を処理するというのなら、なぜ「罪と業」を背負う。


助けられない者は、助けられない……その判断をするのに断腸の思いをするのは、感情があるから。


自分の願う世界の為に他者を殺す罪、成仏出来無い魂を利用して戦う業。


それらを行う事が非人道的な行いだとしても、全てを自分が背負うという覚悟がある。


現実主義者なら、戦争だと割り切って「罪と業」を背負う事無く、自分の手元の兵士の数と、殺した者達の数だけを見るだろう。


「……ありがとうございました」


ニードゥスが見せたほころび、リミィに対する想っている感情の噓。


間違い無く嘘の感情を見せているのだが、そこを礼人は突く事は無かった。


「満足出来たようで、良かった」


もしも、この先を突けば、その先にあるのはニードゥスの喉先。


礼人が手にした嘘は、研ぎ澄まされたナイフのように鋭く、赤子が、祖父の喉先に可愛らしい指を突き付けるのとは訳が違う。


リミィが、現実主義者じゃないという事実を突き付ければ、度難どがたし行為と、ニードゥスが怒り狂うかもしれない。


今は、相手の喉を掻っ切る為に、話の中からナイフを探していたのではない。


互いに用意した物を、礼人が用意した赤い水をニードゥスが飲み干し、ニードゥスが用意したつまみを礼人がたいらげる……それで良いのだ。


互いに用意した物を、飲み干し食べ終え、それで満足して心の中で感じた事を、後で整理すれば良い。


こうして二人の楽しい楽しい、談話は……


「所で、アフレクションネクロマンサー君」


「はい?」


「もう少し、付き合う気はないかい?」


まだ腹ごらしえが、終わったばかりだと食事会に誘って来る。

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