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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
異世界のアフレクションネクロマンサー
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異世界のアフレクションネクロマンサー42

休む事を許されずに、走り続けるオーク達。


その巨体から繰り出されるスタミナのおかげで、彼等は額に汗を流しながらも、息を切らしたりせずにリズミカルに走っている。


彼等に、辛くないかと聞けば「この程度、朝飯前ですよ!!」と笑いながら答えてくれるだろうが、休む事無く籠を運ぶ彼等を礼人は心苦しく思い、


「それは、貴族の嫌がらせ……では無いですよね?」


「あぁ、道に変な小細工や拠点を作らせない為だ。向こうからの呼び出しや定例での運搬とかで無ければ、本国に向かって進むだけでも反逆罪に問われる場合もある」


フレンに話を聞いてみると、日数を分けさせないのはいじめとかではないとのこと。


フレンが言った通り、日を分けて本国に向かうのを許さないのは、街にいる者達が反旗を翻す準備をさせない為。


(そう言えば、塔があったな……)


リーフに連れられて、街を一望出来る塔に上った時、遠くの森の中に塔が見えたので、別の見張り塔かとは思っていたが、どうやらそれはリザードマンの侵入を見張る為でなく、本国の者が、街の者達が変な動きをしないかの見張り塔だったらしい。


日数を与えて、街の者達が森の中の塔の監視の目を掻い潜るために、運搬する荷物の中に兵士を紛らせ、視界の効かない夜のうちに兵士を森の中に解き放つのを何回か繰り返し、本国にバレないように森の中に軍団を組んで、本国に奇襲を仕掛けられないようにしたいのだろうが、


(自分達が、恨まれるような事をしている実感があるのなら、もっとやりようがあるだろうに……)


こんなに相手を虐げて、反乱されない方法を一々取る位なら、懐柔策でも取れば良いものと思ってしまう。


本国にも本国の事情があるのかもしれない……何て、横暴を行う者たちの事情を想い、考えたくないと思ったが、


「……本国って、オークの皆さんが全力で行けば辿り着ける距離にあるという事ですよね?塔の上から見た時は、本国の影も形も見えませんでしたが……」


ここで気付いたのだが、全力で走って行く距離というのは平時では大変かもしれないが、死に物狂いになって戦いを挑むなら、走っていける距離は、そんなに離れているとは言えないのではないのかと。

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