異世界のアフレクションネクロマンサー31
アフレクションネクロマンサー様と同じ物を見ているのに……自分の街を同じ塔から同じ場所で見渡しているはずなのに……
(どこを見れば……同じ視線になれるの?)
アフレクションネクロマンサー様には、別の物が見えている。
素直に何を見て、何が見えているのか聞いたら教えてくれるのか……アフレクションネクロマンサー様の顔色伺ってみるが、アフレクションネクロマンサー様の表情は険しいままで……聞くのが拒まれる雰囲気にリーフは押し黙る事しか出来なかったが、
「私は…リミィがしている事を、現状では許されて良い事ではないと思っています」
礼人の方から、リーフに話し掛ける。
「でも、戦場での暴行……自分達の為に、不幸と死が折り合っているここに住まわせて、みんなをないがしろにする本国のやり方が正しいとも思えません……」
「それは…仕方ないんです。そうしなければ……」
リーフは礼人の想いに、しどろもどろに答えようとするが、
「ないがしろにされる事をリーフさん達は仕方無いと納得してしまっていますが……私の視点からすれば、悪質という意味ではリミィよりも、本国の人間の方に感じます」
「悪質……」
しどろもどろでは、礼人の想いに反論する事等出来無い。




