異世界のアフレクションネクロマンサー14
「娘が危機的な状態に陥った所を助けてくれて、本当だったら全滅していた兵士達すらも、故郷に連れ帰ってくれたとビレーさんが褒めて、みんなも興奮しながらアナタの活躍を話していましたよ」
「それは、違います。命を懸けて自分の事を信じてくれた、みんなのお陰で生き残れたんです」
「そうですか」
ビレーやみんなのお陰で、余計な詮索を互いにしないでスムーズに事が進んでいるように見えるが、
(話には聞いていたが年に不相応な……謙虚と言えば聞こえは良いかもしれないが、自分が彼と同じ年の位の時は、立てた武勲には誇ったりもしたりして、父に傲慢になるなと言われたものだ……)
フレンの目は笑っておらず、穏やかな雰囲気も一切無い。
目の前の少年を品定めするフレン。
アフレクションネクロマンサー様の名前を語るだけあって、人徳という物を理解しているのかもしれないが、
「こんな時に聞くのも何なんですが。あなたは何の為に、ここに来たのですか?」
これだけ、出来た人間のように振舞える少年は、逆に言えば教育を施されているのは間違い無い。
それが困っている人を助けるという崇高であり、酔狂とも言えるような教育を受けてたというのなら、それは構わないが、何らかの目的を達成するために、相手に取り入るように教育を施されている可能性もある。




