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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
旅立ち
544/1400

旅立ち346

________


時来さんに言われた通りに、彼の名前という鍵を回した。


時来さんの言う通りなら鍵は開いた。


後は、礼人自身がドアを開けて出てくるだけ、その瞬間を待ちわびれば良いのだろうが、


「もう、遅い!!」


リーフの足に絡み付いている、赤い蜘蛛の糸が締め上げてきて、肉が圧迫され、足が冷たくなって痺れる。


気付かれてしまった。


繭の中のコアを取り戻す為のドアを開けた事を。


出来損ないの人魚は、自分が生きるための繭の心臓のドアを開けたことに怒りを覚えて、怒りで手を握るようにリーフの足を締め上げ、


「うっ!?」


赤い蜘蛛の糸がもう一本、リーフの首に伸びて巻き付いて、絞め殺そうとするが、リーフも黙ったままでやられるつもりはない。


繭から右手を引き抜き、首に巻き付けられた蜘蛛の糸の間に指を潜り込ませて、隙間を確保し、


「分からない・・・のかしら・・・鍵は開いたのよ・・・・・・」


リーフが言った通り、鍵は開けられた。


ここでリーフを殺しても、開いた鍵を閉める事は出来ない。


出来損ないの人魚がやっていることは、単なる八つ当たりに過ぎず、その事を分かっているからリーフは勝ち誇って笑って見せると、


「うぐっ・・・!?」


その勝ち誇った笑みが気に食わないらしく、リーフの喉を締め付ける糸がよりいっそう強くなる。

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