旅立ち300
全てが終わってしまったと思っていた。
もう、どうにもならないと・・・希望は潰えたと・・・・・・
でも実際は、絶望を象徴する赤い鳥を産み出す赤い霧の中から、希望を象徴する翡翠の蝶が生まれでる。
絶望と希望が、同じ赤い霧の中で生まれ育ち、外に飛び出すと殺し合いを始める。
それは摩訶不思議で、理解し難いことに思えるかもしれないが、
(そうだったんだ・・・・・・)
リーフは、この奇妙な光景から1つの答えに辿り着いた。
(やっぱり、アフレクションネクロマンサー様の一撃は、あの化け物に届いていたんだ・・・・・・)
そう、あの天から地上を震わせた轟音、喉を焼き付くす雷撃を喰らって、出来損ないの人魚が無事な理由は無かった。
命となるコアはやはり喉にあり、アフレクションネクロマンサーの一撃でコアは完全に蒸発して消えたのだが、
(コアを撃ち抜かれて、本当なら崩壊していくはずだったのに、死にたくないと願って・・・生きる方法を・・・コアを・・・・・・アフレクションネクロマンサー様を見付けたんだ‼)
それはリーフの予想通りで、出来損ないの化け物はあのまま、本当なら崩壊していくはずであったが、なんとも運が良いことに、側にいたアフレクションネクロマンサーに自分達が流れていくのを感じることが出来たのだ。




