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旅立ち298
アフレクションネクロマンサー様が産み出した翡翠の光・・・・・・この世の穢れを浄化するための光であり・・・・・・
「礼人・・・・・・」
翡翠の蝶は二月 礼人という、他のアフレクションネクロマンサーが持ち合わせていない、礼人だけの特徴。
その翡翠の蝶が空を舞う。
(どうして?)
主を失って、なお生まれて飛んでいるのは、アフレクションネクロマンサー様の残り香か?
たった数匹の翡翠の蝶、主を失い、戻る場所を失った翡翠の蝶は、ひらひらと空を迷い漂う・・・・・・
『ぴぎゃやあやあぁぁあ‼‼』
事無く、空を無様に飛んでいる赤い鳥を襲う。
主ならいる。
それは霊能者、二月 礼人というアフレクションネクロマンサー。
戻る場所など最初から無い。
なぜなら、翡翠の蝶は最期の瞬間まで、命が無に消えようとも戦うことを選んだ戦士達に、最期の時間を与えられし姿だから。
赤い霧の中から飛び出す翡翠の蝶達は、
『びぎゃ‼ぎゃあぁうぅあ‼』
次々と赤い鳥を襲い、その命を捧げて、アフレクションネクロマンサー様の代わりに、地上に残された者達を命懸けで守る。




