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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
夢の中
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夢の中48

ただの人間ですら命を捧げれば神に接することが出来るのならば、ただの人間では無い、霊力を持つ霊能者ならばどうなる?


答えは簡単だ。


「このワシに外道な真似をさせたのじゃ!!その落とし前は高く見積もらせて貰おうかのぉ!!」


「ぐぎゃぁぁぁぁぁ!!!!」


鋼鉄の巨人は足場の悪い雪の上で、腕を勢いよく振り回していたせいで足を踏み外して倒れ込むとそのまま、雪の上で溺れながら七転八倒に狂い踊る。


霊能者である礼人の血、二月の血筋である礼人の血が、二月の霊力に呼応して力を異常に高める。


そして、孫を傷付けられた怒り、孫を傷付けてしまった情けなさ。


前者は霊力を倍増させ、後者は蝶を巨大化させても形を留めさせる精神力を補っていた。


これが巨体な霊力の蝶を作り出している理由だというのなら、心を律し、血筋では無くても仲間の霊能者の血を媒介すれば同じことが思うかもしれないが、そうもいかない事情がある。


そもそもの話で、体重60キログラムの人なら5リットルも血が抜ければ死んでしまう。


今回みたいな絶体絶命な状況ではなければ、その場に留まって媒介の役目を果たすなど有り得ない。


実際には戦いながら動き回ることになり、そうなれば5リットルの血液など、あっという間に無くなってしまう。


そしてもう一つ、霊力は生命力を還元して行っている力。


例え話になるが、普通の人は歩く事しか出来ないが、霊能者は走ることが出来ると考えて欲しい。


歩くのと走るのとではどちらが先に目的地に着くか?そんなのは論ずる事も無く走る方であるが、これがお題が変わればどうだろうか?


歩くのと走るのとではどちらが疲れないかと。


ほんの少しの全力疾走ならば休憩するなり、眠ったりすれば体力は回復し、それにおいては霊力も一緒である。


だが、これが限界のさらにその先まで行ってしまったらどうだろうか?


普通ならば疲れ、筋肉の痛み、吐き気等と段階を踏み、それを超えた者が気絶などをしたりするのだが、最初から気絶している霊能者が勝手に他の者に霊力を使われたりしたら?


下手をすれば後遺症が残るかもしれないし、最悪の場合は死に至る可能性だってある。


だから二月は外道と言ったのだ。


互いに同意した上ならまだしも、気絶した孫の血を使って自分の霊力を高めているのだから……

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