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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
旅立ち
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旅立ち280

全てを掛けた一撃は、全ての時間を止めて静寂を産み出す。


この世界の中心となっていた、けたたましく鳴った赤い雷撃も、グニャグニャと不気味に動いていた赤い腕も一瞬でこの世界から消えて、残された者達は誰一人として動かない。


決着が付いた。


喉を焼かれて、消滅させれられた出来損ないの人魚。


海の中にいた人魚姫は声を失う代わりに、足を手にしたが、出来損ないの人魚は喉を無くすと笑い声を上げることなく、空に浮いたまま制止する。


代わりになる何かを手にすることも出来ずに、死んだ魚が水の中に浮かぶように空中で漂う出来損ないの人魚が、そのまま時に任せて消滅する事を待ちわびれば、良いだけ。


こちらは、全てを掛けた一撃を放ったアフレクションネクロマンサー様が、地上に帰ってくるのを待てば良い。


全てが終わったからこそ、少しの静寂の後に再び動き出すはずなのだが、


「・・・・・・」


力を使い果たしたアフレクションネクロマンサー様は、力無くえびぞりになり、指一本動かすことなく、地上に向けて手足をだらんとして身動きをしない。


「終わったんだよな?」


「終わったに決まってる‼喉にあんな大穴を開けられて、生きていれられる生物なんて、いるわけがない‼」


戦いが終わった静寂が次第に、不気味な静けさに気配が変わっていくのを感じたのか、地上にいた者達がザワザワと囁きだす。

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