旅立ち245
________
(これならいける!!)
全てが想像以上に上手く行っている。
目の前にいる鉄騎兵は、数を揃える為なのか拠点の鉄騎兵よりも質が悪く、自分が持ちうる全てを全開にしている状態とはいえ、軽々しく鉄騎兵を始末出来る。
これだけでも、鉄騎兵を十分に圧倒する事が出来ているというのに、
「仲間の仇!!」
「散々、調子に乗ったツケを払って貰う!!」
自分が戦っている時に、横槍を入れられないようにオーク達の籠手に魂を宿らせて、時間を稼げるようにしたつもりが、オータ達だけで鉄騎兵を始末している。
しかも、リーフ達が放つサンダーウェーブが、
『パァァァァァァァァン!!!!!!』
『グォォォォォォ!!!!!!』
相手をしっかりと分断してくれているお陰で、相手が数に物を言わせて攻め込む事すら出来ない。
完全に勝ち戦と化した状況に、無意識にほくそ笑み。
(私は…アフレクションネクロマンサーだ!!)
自分を、じいちゃんとアニーさんの面影に重ねると、気分がどこまでも高揚していく。
じいちゃんとアニーさんを死なせる原因になった悪魔共を、二人の遺志を受け継いだ自分が始末していく。
しかもそれは、復讐ではなくみんなを守る為。
霊能者としても全てが満たされていく。




