旅立ち216
彼はまさに希望の卵、我々が協力して孵化させれば希望の鳥が羽ばたく。
そんな事を考えながら、
「おじいさま?」
ふとっ、リーフの方を見てしまった。
それはリーフと礼人を比べたとかではないのだが、
(良い機会だから、この戦いから帰れたら、色々と教えるべきなのかもしれない……)
今回の事で良く分かった。
我々がリーフを命懸けで守れば良いと思って、彼女にはある程度の訓練と補助的な手伝いをさせていたが……
「……ビレーさん、お話の続きを」
「あぁ……」
これからは、そうもいかないのかもしれない。
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(やれることだけはしよう……)
拠点の中にいた鉄騎兵の事を思い出しながら、礼人は一つの希望を望んでいた。
リーフには冷徹な事を言っていたが、心の中では何とかみんなで生き残りたいとは思っている。
(そうだ…冬山での鉄騎兵と拠点での鉄騎兵は明らかに違っていた……もしかしたら、戦場にいる鉄騎兵だって違う物かもしれないじゃないか)
そう、雪山で見た鉄騎兵はまさに言葉の通りの鋼鉄の巨人、その姿を表現するにはオークではあまりに小さく、サイクロプスのように身の丈だけで相手を戦意喪失させる存在であった。
しかし、拠点の中で会った鉄騎兵は文字通り鉄騎兵。
オークより少し背が高い位で、鋼鉄の巨人とは呼べない代物。




