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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
夢の中
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夢の中41

アニーの頭の中に声が入る。


日本語でもなければ、英語でもない言葉が頭に入って意味が分かる。


(教えてあげて……)


「なんですか!!」


(助けてあげて……)


「なにを!?」


(…………)


「答えなさい!!」


本来ならば妖怪等からの念話等、足るに足らない行為であり、普段のアニーなら笑って返していただろうが、頭の中に突如として語り掛けられた未知の言葉は、アニーの癇に障り(かんにさわり)冷静さを欠如させる。


分からないはずの言葉が脳に張り付くと理解する。


まるで寄生虫が頭の中に入り込んで脳のシワを一つ一つ書き換えるように、自分が書き換えられていく。


「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


アニーは自分の頭の中で起きている変化に耐え切れず、頭を抱えると叫び声を上げてその場にうずくまってしまう。


「アニー!!」


アニーに起きた異変に礼人は気付いたが、出来ることは声を掛ける事であり、


「ワシから離れるんじゃ!!」


「ダメだよじいちゃん!!」


鋼鉄の巨人が自分達襲うと分かっていても、礼人は二月に肩を貸して共に逃げようとする。


霊力を持っているとはいえ、兵士ではないただの一般人でしかない礼人に二月を、じいちゃんを置いて逃げる事など出来ない。


また、心の中のどこかで二月もアニーも連れて何とかなるという淡い思いがあった。


「早く離れるんじゃ!!」


「大丈夫だから!!」


まだ体に染み付く悪霊のせいで思うように動けない二月に礼人を振り払うことは出来ず、礼人に連れて行かれる。


「ぐぅぅぅ……」


そんなよろよろと逃げ出す二人に鋼鉄の巨人が情を掛けることは無い。


鋼鉄の巨人は手足をしっかりと雪の上に付け、抵抗する意思を見せない相手に狙いを定めると、


『ガッ!!』


鋼鉄の弾丸となって礼人と二月を仕留めに行く。

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