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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
夢の中
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夢の中35

例え、それが後に愚行であり愚かな判断と言われようとも突き進まなければならない。


アニーは右腕を伸ばして左腕を引き、まるでアーチェリーの選手用のような構えを取ると、淡い光で出来た矢が現れる。


「皆さん!!ここを重点的に狙いますよ!!」


指示を飛ばしたアニーから放たれた光の弓矢は、鋼鉄の巨人の右足に目掛けて飛び、


(いけ!!)


鋼鉄の巨人に向かった光の弓矢は鎧を貫通して右足を貫く。


「ぐぉぉぉぉぉ!!」


「「おぉ!!」」


右足を貫かれた鋼鉄の巨人は膝を付いて苦悶の声を上げたのに対し、周りにいた霊能者達は歓喜の声を上げる。


「徹底的に攻め立てますよ!!」


懸念した、鎧に魔力や霊力の対策が施されていなのはとても喜ばしいことであるのだが、


(なぜ対策をしていない……?)


この鋼鉄の巨人に対しての疑念が産まれることになってしまうが、それは戦いが終わった後に調査すれば良い。


この勢いが冷めやらぬうちにと二の矢を作り出し、今度は鋼鉄の巨人の顔に撃ち込む。


アニーから放たれた二の光の矢は、片膝を付いてバランスを崩している鋼鉄の巨人の顔に難無く突き刺さり、


「おおぉぉぉぉぉぉ!!」


鋼鉄の巨人は一度上げた悲鳴にさらなる悲鳴を上げる。


(これならいけますかね!?)


光の矢が刺さる顔を押さえ、膝を付いて苦しむ姿は誰がどう考えても絶好のチャンス。


「喰らえぇぇぇぇぇぇぇ!!」


このチャンスを逃がさないと一人の霊能者が、自身の霊力を高めて追い打ちを掛けに行く。


まさに矢継ぎ早の連携、チャンスを逃さず積み重ねればそれは勝利を掴むための土台となる。


仲間は、身動きをしない鋼鉄の巨人の右足首の隙間に刀を刺しこみ、悪霊の液体が掛からないように体を横にずらしながら引き抜く。


「良い動きです!!」


さっきは二月を助けるためにがむしゃらに突っ込んだが故に刀を抜くなと言ったが、鋼鉄の巨人と戦うには隙間に刀を差し込んで、中の怨念の液体を放出させることが何より大事。


アニーみたいに霊力の矢を作って怨念事態を消滅させる方法もあるが、先にも言った通り自分の体から霊力を飛ばして形成し、尚且つ相手にダメージを与えるとなると相応の訓練が必要であり、それは魔力も一緒である。


この部隊でそこまで練度を上げているのはアニーと二月だけで、他の者達は出来たとしてもとても実戦で使えるレベルではない。

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