旅立ち131
一応、アフレクションネクロマンサー様のお付きである麗騎兵が、アフレクションネクロマンサー様の口に指を付けて何かをしているので大丈夫なのだろうが、
「…………」
新鮮な木の実を食べても、何か味気無い気分になってしまうのであった。
こうしてアフレクションネクロマンサー様を心配しながら、三日目の朝日を迎え、迎えた朝日が赤い空の真上まで登り、その後地平の先に沈むのを見送って、
「ねぇ……アフレクションネクロマンサー様は大丈夫なの?」
未だに目を覚まさないアフレクションネクロマンサー様に、リーフは心配になって麗騎兵に尋ねてみると、
「…………」
会話をする事が出来ない麗騎兵であるが、意思疎通は出来るらしく、アフレクションネクロマンサー様は大丈夫だと意志の表れとして、頷いてみせてくれる。
「リーフ、麗騎兵が大丈夫だというのなら、私達に出来る事は身の安全を確保する事。アフレクションネクロマンサー様をお守りするためにも、しっかりと寝よう」
「うん……」
目を覚まさないアフレクションネクロマンサー様を心配しても、自分に出来る事はアフレクションネクロマンサー様が目を覚ますまで安全にお運びする事。
ビレーの言う通り、健康面では麗騎兵に任せて、自分は明日の……
『ゴォォォ!!!!!!』
突然、耳にをつんざく風のような音が聞こえて、リーフ達の周りの木々が燃え上がる。




