326/1400
旅立ち127
体が震える…受け入れたくない……
「この戦争を仕掛けてから覚悟はしてたの……みんなにさせて来た事を、自分にも訪れる事を……」
「そんなの誰かがやらくちゃいけなかった事じゃないか……それをリミィが全てを背負っただけなのに……」
悲痛な声を上げながら震えるリディを、愛おしく撫でてあげる。
この世から去る前に老婆が、孫に優しくするような光景。
もうじき終わりが来る。
「聞いてリディ……」
「…………」
受け入れたくない現実。
しかし、最後の遺言を聞くより自分の心の叫び声を上げて、話を遮るほどの子供ではない。
目を強く閉じ、ベッドのシーツを握り潰しながらリミィの声を聞き入れる覚悟決める。
震えながら一切の声を上げないリディが、全ての覚悟決めたのを理解し、
「私…アフレクションネクロマンサーを連れて来る……そしたら、アフレクションネクロマンサーと一緒に、この世界を作り直して……」
リミィの最期の遺言……彼女が私達の世界に連れて来ると言ったアフレクションネクロマンサー……
「様……リディ様?」
「あっ……」




