表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
旅立ち
314/1400

旅立ち115

鉄騎兵の後退り方は、偽物が闊歩して幅を利かせていた所に、真の英雄が偽りの者を裁きに来たのを知って怯えすくみ、少しでも自分の罪をバレないように、罰から逃れようとしているようであった。


(離れなさい、この方はアフレクションネクロマンサー様……我々の英雄ですよ?)


「ぐっ…ぐぉぉ……」


すでに格の違いを見せ付けた翡翠の少年に、紛い物の鉄騎兵に抗う意思など無く、


「…分かった……分かったよ……その子は我々のご先祖様を救ったアフレクションネクロマンサー様だ……この時点で処刑するべき方では無い」


鉄騎兵を連れていた彼女もまた、礼人の事をアフレクションネクロマンサー様と認めると、鉄騎兵に対して戦闘行為を止めるように指示を出す。


彼女が処刑を取りやめると宣言したのと同時に、


「アフレクションネクロマンサー様!!」


リーフは大剣を地面に投げ捨てて、地面に伏せている礼人を抱き寄せると、自分の体で支えにして地面に座らせてあげる。


「……ありがとう」


礼人は、目の前の鉄騎兵から敵意よりも恐れの念を感じ、例え彼女が戦えと命令してもすくみ、目の前の翡翠に輝く少年が自分達を守ってくれることを感じると、


「ふぅ……」


限界まで張り詰めていた心が、限界で悲鳴を上げていた心が、泣き叫んでいた子供が泣き疲れて眠ってしまうかのように、礼人は目をつむって眠ってしまうのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ