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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
旅立ち
278/1400

旅立ち79

(い…や……やぁ………)


突然の呻き声は何かに怯えて、何かに恐れて、何かに恐怖をして呻く。


意識を無くし、辛うじて残る本能で何かが怖いと嘆く。


「なにが?」


人の事にかまけていた礼人は、自分の身に「何か」が迫って来ているのではと体を反転させて後ろを振り向くと、


(((いやぁぁぁぁぁぁぁああぁぁぁっあ!!!!!!)))


赤い怨念は金切り声をけたたましく上げる。


まるで、建物が燃え上がる恐怖を伝えるサイレンのように、うわぁんうわぁんと響かせる。


「頭が!!」


耳を潰されかない叫び声は直接脳に響き、耳を塞いで霊力を高めて抵抗する……のがいけなかった。


赤い怨念が恐れていた「何か」……それは礼人。


礼人の上げた絶対的な強者の命令は、地上にいるモノへの威嚇であった。


しかし、その威嚇の恐ろしさは周囲に赤い怨念にすら恐れさせてしまう。


蚊帳の外で、檻という安全が確保された中で礼人の咆哮を聞いていたのでは無い。


同じ場所、裁きの咆哮を上げる者に密着して叫ばれのだ。


お前という存在を掻き消せると叫び、それが本当に出来ると分かって、そんな存在の側にずっといれる訳が無い。


自分を守るために力を高めて、身を翻した時の羽が赤い怨念をかき乱したのが、最後の一撃になってしまった。


親愛なるリミィの最期のお願いより、礼人の強者の絶対的な咆哮に屈した。

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