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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
旅立ち
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旅立ち73

「これで良い……」


共に来た魂は、このまま旅立つ事が出来るはず……


せめてもの贖罪。


自分の世界を守るためとはいえ、救いを求めた魂を、滅びるしかない世界に送り返していた事への償い。


「これで許されるのか……」


ここで、どれだけ善行を積もうが、先に送り返した魂が救われることは無く、


「自分勝手だな……」


やっていることは自分勝手な謝罪、自分の都合の良い懺悔。


そんな事をするくらいなら、自分の世界を守るためにやったと胸を張る方が、余程正々堂々としているのではないのかと思ったが、


「私は…神様じゃない……」


一人の人間として出来る事をした……その時は、間違い無く救った魂達が、無事に成仏出来る事を祈ったのは嘘ではない。


自分がして来た事を、悔いても仕方無い。


自分の顔を手で覆って意識を切り替え、向こうの事を考え、


「大丈夫…」


異世界が存在するという報告が上がり、向こうから来た人物がいて生活している以上、向こうの世界に行って体が適応する可能性は十分にある。


だが、向こうに飛び込んだ瞬間、宇宙服を着ないで月に飛び出したかのように一瞬で血液が蒸発して、体が圧縮されて内臓が吹き飛ぶ可能性だってある。


「……大丈夫、アニーさんの御先祖様だってあっちの住民で、こっちの世界で生活しているんだから」


嫌なことが頭の中を過るが、現実に起きていることを盾にして、不安を払拭する。

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