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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
旅立ち
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旅立ち52

そこには見ただけで分かる、ぽっかりと空いた洞穴がある。


抜け道だというのに隠すための細工が一切されていない洞穴。


こんなのではとうの昔に、この抜け道は見付かってしまっているのではないのかと心配になってしまう。


「確認だ」


「……はい」


ビレーの命令で二人のオークが洞穴の前まで進んで中を確認すると、


「……見た限りでは異常はありませんが」


「よしっ」


暗い洞穴、そんな洞穴の中を入り口から簡単に見ただけで敵の罠の有無や、敵の待ち伏せが無いかを判断した部下の報告なのに、その簡単な報告でビレーは納得し、


「リーフ」


「分かりました」


こんな不用心なやり方で、リーフは護衛されながらとはいえ洞穴の前まで進むと、足元の光のモヤを洞穴内に入り込ませてから少し光度を上げると、洞穴の中の全貌があらわになる。


そこは、何一つ舗装も壁も作られていない岩肌が見える洞穴、広さ的には背の高いオークが難無くと入り込めるほどの高さ、横にならばオーク達が三人で並んでも入り込めるほどに余裕があるのだが、


「本当に、ここでよろしいのですか?」


奥行きは非常に狭く、入り口から見ただけで奥が見えてしまう程の狭さ。


それは全員で入りん込んだら、一杯一杯になってしまう狭さで、これなら確かに入り口から確認しただけで全容が分かってしまう。


「ビレー隊長、姫……」


調べる所なんてどこにも無い洞窟に、ビレーとリーフ以外の者は狼狽してしまう。


見ただけで、拠点まで繋がっていると思える程に深い洞窟なのかと思ったのに、これでは……


「安心しろ、ここから拠点まで入り込める」


そう言って、ビレーが狭い洞窟の中に入り込むとリーフも中に入り込んで、洞窟の奥まで進み、


「ここだよね?」


「そうだ」


「「おぉっ!?」」


みんなが感嘆の声を上げたのは、ビレーが奥の岩肌に触れると岩肌がパズルのピースのように取り外されたからだ。

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