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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
旅立ち
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旅立ち22

しかし、目の前の少年の闘志は燃え続けている。


怒りを滲ませた一撃に、瞬時に反応して下がったのだから、決して力の差が分からない愚か者では無い。


自分の使命を理解しているから立ち向かって来る。


(私の大切な民の、献身的な行いを哀れんだのは許せませんが……)


リミィは自分の周りに張っていた力を緩め、


(私に対しては、哀れんで欲しいんですよ)


自分が敵意を向き出しにして力を振るったのは、あくまでも自分の民を侮辱された事への怒りからで、礼人に対して敵対したかったからでは無いと、微笑んで友好的な態度を見せる。


「っ!!」


確かに、礼人が言った「哀れな」という言葉は献身的な行いをした魂に対して、配慮の足りない言葉であった。


だが、彼女はあの悪魔の兵器、鋼鉄の巨人を作った張本人……彼女の笑顔に懐柔されるつもりにはなれない。


かたくなに敵意を向ける礼人に、


(とりあえず私の話を最後まで聞いて下さい。それから私を助けるか争うか……それを決めても遅くないのでは?)


「…………」


話を聞くだけ聞いてから判断するようにと促すと、礼人は黙ったままではあるが、体の構えが緩やかになる。


戦う意思を無くした訳では無いが、緩やかになった構えは一度は話を聞くという合図と見て間違いない。


(それでは私達の世界の事、何が起きているのかを話しますね)


リミィは落ち着きを取り戻した礼人に、自分がなぜここに来たのか、何を求めているのか、そして、自分が鋼鉄の巨人を作らざるを得なかった事情の話を始める。


最初から礼人が大人しく話を聞いていれば、こじれる事無く話をすることが出来たかもしれないが、


(礼人と話をする時は、一戦交える覚悟をしておいて下さいね)


まだ向こうの世界で生きていた時に出会った、アニーという異世界のエルフの魂からの助言を貰っていた。

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