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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
旅立ち
212/1400

旅立ち13

(10メートル位かな?)


ざっと見た感じ、噴出孔の直径はその位はありそうだ。


サバイバルキットから取り出した留め具を地面に刺して固定し、そこに針金を巻き付けてから噴出孔の外周を通り、同じように留め具を地面に刺しては針金を巻き付けるという作業を行い、


「よしっ、こんなもんだな」


噴出孔を囲むように一つの円が出来上がっていた。


ぐるっと噴出孔を囲ったそれは一種の結界で、出来たら神社で見掛けるしめ縄を使って結界を作りたい所だが、サバイバルキットにあの太い物を入れられる訳も無く、細長くて強度のある針金で代用している。


霊験あらたかな物を針金で代用するというのは無茶苦茶に思えるかもしれないが、刀だって鉄の塊なのに霊力を憑依させることが出来るし、紙に墨で文を書いても霊力を付与することが出来る。


経文を取り出して自分の力を針金に通すと、針金が白く輝き始めて噴出孔の封印が始まった。


礼人の口から一つの言葉が出てくる度に、噴出孔の端から小さな小さな白い結晶が生まれる。


白い小さな結晶はゆっくりと成長して、一つ一つの小さな結晶が結合して水晶のような大きな結晶になっていく。


礼人は集中を切らさないようにしながら、自分が作っている水晶を注視し、


(この調子なら、一時的な封印処理は間違い無く出来る)


赤いバラの噴出孔が順調に狭まっていくのを見守る。


礼人がやっている封印処理は完全な物では無い。


向こうから、これだけの怨霊が噴出する場所を礼人とはいえ完全に抑え込むのは厳しいが、入り口を狭めて流入するのを遅らせる事は出来る。


水晶で噴出する赤いバラの成長を喰い止め、そこからはみんなが来てくれるまで封印し続ければ良い。


(ただの怨霊で良かった……)


封印の為の水晶に触れただけで怨霊は消滅する。

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