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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
旅立ち
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旅立ち11

赤い花びらをこの世から消し去った礼人は、身をひるがえして、地上にある手頃な高さのマンションの上へと着地する。


(どうやら、黒い海みたいに怨念と怨念が絡み合って、複雑化してはいないみたいだ)


刀で赤い怨念を切った手応えが薄かったのと、銀の羽に触れただけで消滅した所から、この赤いモノは黒い海みたいに長い年月で一つの存在になっていない。


見た目は黒い海のように大きな一つの存在のように見えるが、砂粒のように一つ一つの怨念がくっついているだけで大したことは無い……のだが、


「無理だな……」


空一面に花を咲かせる赤い怨念、一人だけで全てを消滅させられるかというとそれは厳しい。


一つ一つの怨霊は大した事は無いのだが量が多い……礼人は、空に広がっていく赤いモノを見るのを止めて、


「やってみるか……」


赤いバラを咲かせる、赤い茎の先を見つめるのであった。


「あそこは旧陸軍の飛行場があったっていう公園か……」


旧陸軍の飛行場があった場所を再開発して出来た公園、そこから赤いバラは咲いている。


赤いバラ自体は礼人の力で処理が出来るのに、量が多すぎて一人では対処出来ない。


だが、銀の羽に触れただけで消えてしまう程に弱い怨霊ならば、大元の封印自体は難無く出来るかもしれない。


これも行ってみないと分からない事だが、試してみる価値は十分にある。


礼人は向かうべき公園の方向に走り出すと、再び赤く染まっていく闇夜の中へと舞っていく。


銀の羽は霊力とマナの結合した力のお陰で力場を産むことができ、空を自由に飛ぶ事までは出来ないが、走って跳べばハングライダーのように飛ぶことが出来る。


礼人がマンションの最上階に住んんでいるのも高い所から滑空して目的地まで飛ぶことが出来るからで、今回みたいに距離が長い所の場合は、何回かマンションのように高い所から高い所へと移りながら目的地まで向かう。

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