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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
異世界
188/1400

異世界39

________


(多分無理だろうな)


鉄機兵に向かってサンダーボールを撃ち込むのは、戦っているのだから当たり前の話なのだが、背中を見せるトカゲの鉄騎兵にフレンは感じるものがあった。


無防備な背中を敵にわざわざ晒すというのは、そこの部分に何かしらの自信があり、それ相応の対策を立てているのであろう。


サンダーボールはあくまでも打撃でのダメージではなく、エネルギーでのダメージを想定していて、逆を言えば鎧を着ていても、肉体に対してある程度のダメージを期待することが出来るのだが、あそこまで目で見て分厚いと分かる鎧ではそれもどうなるか。


そこにサンダーボールを当てたとしても、大した効果にはならないかもしれない、


(とはいえ…戦い方は一つだけではない!!)


ならば、大した効果になる方法を選ぶだけ、フレンは手の中で形成したサンダーボールで鉄機兵を直接狙うのではなく、サンダーボールを鉄機兵の目の前に撃ち放つ。


こんなにも無防備な背中を晒すということは、それほどに自信があるということではあるかもしれないが、最初に見た時のシルエットを思い返すに背中以外は旧式の鉄機兵と酷似していた。


ならば、正面はそんなに改良されていないのかもしれない。


これは掛けではあるが、あてずっぽうな掛けではない、自分の感覚的には五分五分の感触。


掛けた代償は自分達の優位、失敗すれば敵に戦いの流れがゆく。


出した答えの行方は、サンダーボールが地面に着弾した瞬間に決まる。


万が一これで、鉄機兵が何事もなく、怯みもせずに突っ込んできたのならば……その先の事は、答えが出てから考えるべきである。


撃ち放ったサンダーボール、それに対して鉄機兵が身構えるように地に固まり、ほんの少しだが背中がこっちに向けて上がる。


やはりそうだ、鉄機兵にとって背中の鎧は巨大な盾、相手から攻撃を受けることを前提にした盾。


もし、そこにサンダーボールを撃ち放っていたのなら攻撃は防がれて、戦いの流れは一瞬のうちに向こうに流れていただろう。

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