異世界16
ゴーストゴーレムは好き勝手に行動する。
自分の赴くままに、欲望の赴くままに。
その好き勝手に動くゴーストゴーレムを、憑依させるゴーストから選別して、自分の命令を聞くゴーレムゴーストを作り上げるのがネクロマンサー。
そして、好き勝手に動くゴーストゴーレムと、ネクロマンサーが操るゴーストゴーレムで差が出る。
前者のゴーストゴーレムは自分の恨み辛みで物に憑依した存在、そこには制限が無い、ゴーストの怨念の強さそのものが強さになる。
それに対して、ネクロマンサーはゴーストを使役することになるのだが、自分の力量より強い怨念を持つゴーストを使役すると運が良ければ暴走するだけ、運が悪ければ逆に憑りつかれて殺される。
その為、ネクロマンサーは自分で扱えるモノを使役しないといけなくなるのだが、そうなれば必然的に自分より弱いゴーストゴーレムを作ることになってしまう。
ネクロマンサーは自分より弱いゴーストゴーレムを戦いの場に送り込んでも仕方無いので、使役しては斥候とか偵察、数合わせや囮に使うなどのサポート的な役割をしていた。
それに正直な話。
死んだ人の魂を扱う事すらタブーの雰囲気がある中でのネクロマンサーはあまり需要が無く、サポートに従事させることからも、兵が足りない時の苦肉の策程度の存在としか考えしかなかった。
だが、その考えを払拭させたのがアフレクションネクロマンサー。




