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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
夢の中
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夢の中15

礼人を先頭の真横に置く……最初は周りから何を考えているのかとどやされたが、


「じゃあ彼をどこに付けますか?死角と殿しんがりを務める後方?それとも横やりの一撃を喰らうかもしれない横ですか?どんな時にも臨機応変な対応を求められる中央ですか?それらのポジションを一介の学生に?馬鹿も休み休みでお願い致します」


礼人は連れて行く__それは間違い無い全員の意思だったが、どこのポジションに付けるかという問題があった。


最初は礼人を中央のポジションにしてみんなで守るという方向で話が進みそうになったが、それをアニーが許さなかった。


先に述べた通り、周りから囲まれるポジションは一番安全かもしれないが、それは守られるのではなく周りの援護に一早く付くため。


そこに右往左往が出来ない礼人を置くというのは援護だけでなく邪魔になってしまう。


もちろん、それを承知の上でそういう配置にしようとのだが、


「礼人の実力ではどこに置いても足手まとい……だからポジションを作ってあげるんですよ。彼が周りに迷惑を掛けないで尚且つ生き残れるポジションをね」


だからこそのアニーの真横、他の誰にも迷惑が掛からず、尚且つアニーの横という安全に近い場所。


そんなアニーの意思を汲んで、礼人も率先して周りの警戒をする。


聞き耳を立て、気配を探り、肌を敏感にして、怨念を読む。


あまりにも強い怨念のお陰で大体の位置は分かるが、細かい位置までは把握出来ない。


それはまるで風が渦巻く台風のよう、遠くからでも風圧を感じることが出来るが中の状況までは理解することが出来ず、その中を調べようと進めば進むほどに風が強くなるのと同じように悪意の力が強くなる。


怒りと憎しみ……それが赤く黒い瘴気となって木々の間から漏れて白銀の雪を穢す。

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