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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
黒い海
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黒い海65

あの時、庇ったのは間違っていなかったのだが、


(……とは言っても、何らかの話は聞かないと)


現在の状況を考えると、ずっと彼等を庇っている訳にもいかなかった。


あの冬の事件以来、礼人達は異世界から来てしまった魂を浄化しては、元の世界に返してあげる事を行っている。


なぜ彼等が、この世界に来てしまうのかは分からないが、この世界で彼等の魂が欠片になってしまって命が取り込んでしまうと、新たな変化を伴うのは間違いない。


それが人間に対しても問題だというのに、魂の欠片が他の生物に取り込まれて変化してしまったら?


マナを取り込んで魔法を使えるようになった生物、異常に巨体な肉体を持った生物が生まれてしまったら?


この世界の人間社会は狂ってしまう。


だから、礼人達はこの世界に来てしまった異世界の魂が欠片になってしまう前に対処している。


車の小刻みに揺れる振動に眠気を誘われながら、


(アニーさんの故郷……)


あの事件の後、アニーさんの家族から送られたて来た一枚の、金色の模様で彩られた格式のある封書を思い出す。


その中に入っていた手紙には、生前アニーが礼人の事を実の弟のように愛おしく思っていたこと、アニーが亡くなった事を自分のせいだと決して思わないで欲しいという当たりさわりの無い内容が書かれていたが、


(何とかまとまった休暇を貰わないと……)


封書の周りの施されていた模様には「我々の歴史を君に伝えたい」と異世界の言葉で書かれていた。


そんな手の込んだやり方をするなら、その模様で全てを伝えれば良いのではと思うかもしれないが、あまりにも長い文章で書かれていると模様の種類の多さに、模様ではなくて言葉で書かれていると気付かれてしまう。

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