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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
黒い海
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黒い海62

「ありがとうございます」


相も変わらない準備の良さに感謝しながら、移動用の白いバンに乗り込もうとした時だった。


「なぁ、礼人」


「はい?」


白いバンに乗り込もうとしていた礼人に、隊長が声を掛けてくる。


「さっきの魂、最後になんか言ってたか?」


「……ありがとうって言ってましたよ」


「そうか……」


本当は「大好き」と言われたが、それを教えるのは何だか気恥ずかしくて、そこだけは誤魔化して、


「それじゃ、また明日」


「あぁ、ゆっくり休んでな」


車の中に乗り込むと、そのままこの場を後にするのであった。


________


礼人の家へと走り出した車の中で簡単な問診と身体チェックを受け、特に問題は無いというお墨付きを貰うと、後はゆっくりしていて良いと言われたので、頭を窓に寄りかからせて、


「大好き…か……」


最後に魂が自分に言ってくれた言葉を反芻はんすうするように呟いて、外の景色を見る。


隊長が、最後に聞いたのは興味本位というよりも、彼等の言葉を分かるのは礼人だけであるという事情があった。


先程、話を切ったアニーが亡くなって国際問題になりかけた事よりも問題になった事と関係あるのだが、鋼鉄の巨人の中にいたのはエルフとオークの魂であった……という事は、あの鋼鉄の巨人を作ったのはエルフとオークではないのかと話が立った。


単純な話だが、そこを疑うのは当たり前の話であり、当初はエルフとオーク達を詰問することになったのだが、それを救ったのは礼人なのであった。

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