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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
黒い海
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黒い海61

(無事にいてね……)


手の中から消えた子供の魂……それが全てが終わった事を告げる。


背中の羽は、もう閉じてしまって問題無い。


礼人はこの世界の空気を胸一杯吸い込み、深く吐き出すと黒い世界で吸ってしまった穢れを吐き出すのと一緒に、銀の羽も四散して消える。


「礼人…さっきのは……?」


礼人の霊力が静かになって、どこにでもいる少年に戻ると、隊長からさっきの状態について聞かれる。


「あれは魂と融合してたんです」


「……何を言ってるんだ?」


「黒い海の中で偶々出来たんです」


「…………」


聞かれたままに素直に答えただけなのだが、それがあっけからんと平然と答えたかのように見えたのか、周りのみんなは呆然とした表情を見せたり、そんなことが出来るのかと怪訝そうな顔を見せてくる。


みんなの様々な表情見ながら、礼人は苦笑してしまう。


これが一般人に見られて霊力を隠すとかなら取り繕いもしただろうが、仲間のみんなに取り繕う必要も無く。


素直に答えただけなのだが、信じられないというような雰囲気が広がっている。


驚愕してしまっている、みんなからの視線を気に留めずに、地上に帰って来れた安心感からか、小さいあくびを一つ漏らしてから、


「報告書は後日上げますので……今日は帰って大丈夫でしょうか?」


「あっ…そうだった……礼人を健康チェックしながら自宅まで送ってやれ」


帰りたいことを告げると、隊長はすぐさまに部下に礼人を連れて送っていくように手配してくれる。

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