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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
世界
1371/1400

世界71

_______



(どこまで行くの……)



激しい力のぶつかり合いがあった。



一つは強大な力で、もう一つは膨大な力



強大な力は、膨大な量の力を掻き消そうとし、膨大な力は、強大な力を圧し潰そうとしていた。



力と力の殴り合いは長く続き、片方の力が息絶えた時、生き残った力は私を包んでいる繭を掴んで、どこかに沈めてくれた。



沈めてくれたそこは、川のように流れていて自分を運ぶ。



(もう終わったのかな……それとも始まってもいないのかな……)



どれだけの時間を眠って、どれだけの時間を目を覚ましたのか分からない……少ししか時間が経っていないように感じれば、とても長く時間を過ごしたようにも感じる。



時という概念が分からなくなり、想う事と言えばみんな事ばかり、自分は世界の出来事からから離れてしまったが、残されたみんなは戦っている……戦っていたのかもしれない。



出来事から離れてしまった自分に出来るという事といえば、みんなが戦いに勝利している事、戦いに勝利して平和な時代を築いている事を祈る。



少しでも、自分の祈りがみんなの役に立てばと、意識がある時は祈りを捧げる。



そんな事をどれだけ繰り返していたのか、分からなくなるほどの時を費やしていると、



『…………ォォォゴォォォォォォ!!!!!!』




(流れが変わった……?)



緩やかな流れに身も意識も任せていたが、川の流れが変わる。



静かに、緩やかに流れていた川の流れが、急に速くなって音を立てる。



(引き摺り込まれる……?)



今まで、祈りを捧げるだけであったが、ここで意識が芽生える。



ずっと閉じていた目を開くと、光の繭はまだ白金に輝き、外で流れている赤い川から守ってくれている。



「礼人の世界に…………着く!!!!!?」



ここで完全に意識が戻ると、自分の置かれている状況を思い出して声を上げた途端に、



『『『おぉぉおぉぉぉおぉぉぉぉ!!!!!!!!』』』



「ちょっと待って!!!?」



赤い川の中に異物があると気付いた赤いモノ達が呻き声を上げて、吐き出されてしまうと、



「嘘でしょ!!!?」



リーフを包んだ光の繭が落ちていく。

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