世界69
『ブジュゥ!!!!ブジュゥ!!!!ブジュウ!!!!ブジュウ!!!!』
「なにっ!!!?」
赤い稲妻を模したであろう、赤い液体が赤い柱から噴出するのだが、それは自分に触れる前に消える。
「「「さすがはアフレクションネクロマンサー!!!!だが、まだまだいくぞ!!!!」」」
『ブジュゥ!!!!ブジュゥ!!!!ブジュウ!!!!ブジュウ!!!!』
『ジュゥゥゥゥ…………』
まだまだいくぞと言うが、その攻撃はリーフに届いておらず、
「「「ならば、これならどうだ!!!!」」」
口を開いて、赤い液体を吐き出して来る。
エルフの魂は、新たな体に興奮してしまって状況を捉えていないらしく、リーフに効かない赤い液体を吐き出す。
「なめるな!!!!」
吐き出された赤い液体に突っ込んで、キメラを切り裂いてやろうとしたのだが、
(よけ……あたっららしんう……)
「えっ……?」
突然聞こえた声に体が勝手に反応して跳ね、吐き出された赤い液体から避けると、アソリティの剣にだけ赤い液体が触れて、
『バチバチバチバチ!!!!!!!!』
「ぐぅ!!!?」
アソリティの剣に纏っていた霊力が異常な反応を示す。
「「「ほぉ、勘付いたか!!!!愚者という訳では無いか!!!!」」」
アソリティの剣にくっついたのは赤い液体ではない、これはもっと別のの何かで……
(聞くんだリーフ…それはドラゴンの血だ……)
「レイン!!!?」
姿は見えないいががぁ、レインの声が聞こえる。
リーフはキメラから距離を取ると、レインの声にいⓈ気を舞わし、
(すまないリーフ……俺は、龍と相打ちになるのが精一杯だった)
(そんな…あなたほどの人が……)
(実力は俺の方が上だったが、赤いモノに満たされた場所、奴の闘争心が相打ちにまで持ち込んだ……完全に奴の勝利だよ)
死んでしまった身で、今更を語っても仕方無いのだが、赤いモノに満たされていない場所であれば、レインが勝っていた……が、それはもう「たられば」の話。
(それともう一つ……リディも死んだ)
(リディさんも!!!?それじゃあ向こうは……)
悪い知らせばかりが続く。
自分達の世界に残されたのは、ベルガさんにレンス、それにギークギラ……この状況で自分までいなくなったららら……
(向こうを気にする事は無い……それよりもリーフ、そのままでは君は死ぬぞ)
(死ぬ?私が?)
レインからの突然お死刑宣告を貰う・




