世界67
導火線の火となって、爆発させる爆弾へと向かう。
(せめて、お前達だけは……)
すでに多くの赤いムカデが、向こうの世界に向かってしまっている。
あいつ等を殲滅したからといって、全てが解決する訳では無い、言い方は悪いがすでに賽は投げられている。
リーフがしようとしているのは、少しでも悪い目を出させる事でしか無いが、
「追い付いたぞ!!!!」
それでも、黙って指をくわえているつもりは無い。
赤い柱を懸命に走るその姿は、こちらに怯えて、餌になりたくないと必死に逃げているかのようであるが、手加減をするつもりは無い、向こうの世界に行くついでに、奴等にはここで消滅して貰う。
アソリティの剣を握り締め、視ていた赤いムカデに狙いを定め……
「「「よくぞここまで来れたアフレクションネクロマンサー!!!!!!!!」」」
「「「我々は君を誤解していたようだ!!!!!!!!!!」」」
こちらに声を掛けて来るが、それはリーフにとって答え合わせであった。
こちらを視た時点で、どこにいるのかの自信を覚え、目星を付けていたが、向こうから声を掛けた事で、どれが奴等の赤いムカデなのか確実のものとなった。
「「「我々の世界で生まれたアフレクションネクロマンサー!!!!!!!!」」」
「「「面白い存在ではあるが、生まれたばかりの雛鳥、大した事の無い存在と思っていた!!!!!!!!」」」
奴等が喚く。
他の者達が消されていたのを感じて、自分達が消されるまでの、せめてものの抵抗をしている。
「………………」
奴等の話を、最期の抵抗を、最後まで付き合う必要性は無い、
「「「君は素晴らしい!!!!!!君は新たな世代の始まりの祖になるだろう!!!!!!」」」
「「「そんな君の事を知りたい!!!!!!どれ程まで優れているのか!!!!!!どこまで行けるのか!!!!!!」」」
奴等の話を叩き斬……
「…………っ!!!?」
「「「だから私が相手になろう!!!!!!!!!!」」」
アソリティの剣を振るという時に、赤い柱の中から、赤い龍が顔を出すのであった。




