世界53
レインは、赤い柱から現れた生物と共に飛んで行ってしまい。
リーフは、誰かと話をしている。
どちらにしても、どちらも助けないといけない。
リディは一度、息を大きく吸って吐き出すと、
「レンス、あなたはこれから下がる兵を連れて、私達の国まで帰還して下さい。アルフアさん達は、どうするかを御自身で決めて下さい」
「リディ様!!!?」
「これから私は、レインと一緒に行きます……これは勝つ為ではありません、自己満足です。レインがどうにか出来無ければ、私も死ぬでしょう」
「お止め下さい!!!!リミィ様もいなくなってしまい、あなたまでいなくなったら!!!!」
「心配しないで、この世界を救う者は必ず現れるから」
「リディ様!!!!」
リディは、ポーチから取り出した秘石を取り出して飲み込む。
ドラゴンの秘石を使った、覚醒出来る者を調べる検査はリディもしていた。
ドラゴンの秘石で覚醒出来る者は、これからの戦いで必要となるのは間違い無く、リディも例外とせずに検査をしたのだが、その検査の結果は、
「グゥゥォォォオォォオォォォォォオォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
完全に適合した。
どうして完全に適合したのかというと、運命としか言いようが無い。
リザードマンからドラゴンに覚醒する可能性は誰にでもあるが、実際に覚醒するとなると難しい。
血筋というのもあるが、因子の濃度というのもあるらしく、それが開花するには、一人一人が条件が違うという話。
リディが持ち出した秘石が、彼女に適合するというのは、出来過ぎた話なのだが、
「リディさまぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」
『バサァツ!!!!バサァツ!!!!バサァツ!!!!バサァツ!!!!』
それでも現に、リディはドラゴンになったのだ。
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「グォォォオォォオォォォォォオォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ドラゴンと龍の争いの中に、飛び込むリディ。
狙うは龍の息の根を止める部位、心臓でも喉元でも頭でも、どこでも良い。
リディは、龍の急所となる場所を狙い……
『バァッガァァァァァァァアァアァッァア!!!!!!!!!!!!!!』
「リディィィィィィィィィィィィ!!!!!!!!!!!!」
狙いを付ける前に、赤い稲妻がリディを撃った。




