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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
世界
1352/1400

世界51

ドラゴンと龍の戦い。



それは甲乙の付け難い戦いではあるが、一つ優劣が付くものがあった。



ドラゴンにとってこの戦いは無用な戦いで、あの赤い柱の所に戻りたいと思っている。



だが、龍は感じ取っている、あの時の蛇がこのドラゴンだという事を。



自分達の運命をグチャグチャにした化け物を討ちたいと願っている……だからこそ、



「ガアァアアアァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!」



龍は捨て身で、ドラゴンに襲う事が出来る。



命を捨てて、道連れにして、このドラゴンの運命を狂わせたいというのが願いだから、体中を赤く、鈍く発光させながらドラゴンに絡み付ける。



「ぐぅぉぉぉおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!‼!!!!」



穢れた龍に巻き付かれて、レインが悲鳴を上げる。



炎を平然と耐えるはずの鱗が焼ける。



邪悪なモノを弾く霊力が掻き消される。



死に物狂いで、絡み付く龍に噛み付くが、



「ギャァッォォォオォォォォォォォ!!!!!!!!!!」



向こうも死に物狂い。



白金の光が体に喰い込み、体を焼く苦しみに龍も耐え切れずに悲鳴を上げるが、死ぬ事を覚悟している龍は、決して巻き付けた体を緩めたりしない。



互いに死ぬ。



龍はレインを絞め殺し、レインは龍の体を噛み潰す。



二人の運命が死へと向かう。



二人は限界の果てまで戦い続け…………



「グォォォオォォオォォォォォオォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」



二人の死をもって、全てが終わろうとしていたのだが、一体のドラゴンが向かって来るのであった。



_______




「このままでは、全てが終わってしまう……」



話は少し(さかのぼ)る。



リーフとレインが、老齢のエルフと話をしている時、リディ達も赤いモノに侵食された森を抜けて、遠目から二人を見ていた。



本当なら、すぐにでも二人の下に行くべきなのは分かっていたが、行こうとした瞬間に、見た事も無い生物が、ワイバーン達を全滅させたのを見てしまい、進軍が出来なくなってしまった。



それは自分達が約束した、撤退をすべき状況であったから。



こちらの虎の子とも言えるワイバーンが全滅し、虎であるレインとリーフも危険に晒されている。



今すぐにでも撤退の合図を出して、逃げ出さなければならないのに、虎である二人は戦う事を選んでしまう。

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