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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
世界
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世界49

アフレクションネクロマンサーと会話する事等ないと思っていたが、自分が預かった物が導き合わせてくれた。



不思議な力も持つ大切な物、堕ちる所まで堕ちた自分にも使命があるのだと、エルフは再び奮起する。



そして、エルフにとっての初陣が始まる。



アフレクションネクロマンサーが率いる者達を、機銃車で援護する。



圧倒的な力での攻撃は虐殺かもしれないが、それでも今回は、身を戦場に捧げているという者達を救うという大義名分がある。



指揮を執りながらリザードマン達を追い払い、このまま決着が付くという所で、見た事も無い化け物が姿を現す。



巨大化したリザードマンというには前屈みな前屈姿勢で、分かるのは大きな体が武器だという事。



こちらに傾いていた()は一気に水平と戻り、総指揮官の「前線の者を巻き込め」とい指示で戦況は一変した。



自分が担当する所にはアフレクションネクロマンサーの部隊がいて、出来る限り巨大な化け物を撃つように命令を出すが、他の部隊の者達は躊躇(ためら)い無く、前線にいる者達を撃ち殺す。



凶行が止まらない。



他の者達にとっては、前線で戦っている者達等、囮にしか見えていない。



何とか声を張り上げて、両隣りにいる部隊にだけには、仲間を巻き込むような戦いを止めるようにと頼むが聞こえない。



このままではこちらの、アフレクションネクロマンサーの部隊にも毒牙が伸びてしまうと、何とかしないといけないと思った所で、空からリザードマンが降りて来る。



羽を持つその姿は、地上にいる巨大な化け物と違って神々しい。



何が起きたのかと理解する前に、総指揮官からの撤退の合図が出されると全員が去って行く。



そんな光景を見てエルフは「仲間を見捨てるのか」と叫ぶが、誰も聞き耳を立ててくれない。



機銃車の駆動音が鳴り響く中で、エルフは怒りのまま叫ぶが誰も聞いていない。



誰も自分の事を聞いてくれない事に、嫌気が差したエルフは、部隊から離れて逃げ出してしまう。



全員が道を進む中、一人、道を外れてどこかへ行く。



行く当てがある訳でも無く、行く場所がある訳でも無く、ただただ森の中を彷徨(さまよ)い、歩く気力が無くなるまで彷徨い歩いて、木の根元にへたり込むと、一人のリザードマンが姿を現した。

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