世界47
「「「あのアフレクションネクロマンサーが来てから、どれだけ経った?一ヶ月?二ヶ月?そもそも月なのかね?」」」
「「「君がアフレクションネクロマンサーに覚醒してから、何日経ったのかね?せいぜい数十日だろ?」」」
「黙れ!!!!お前達の野望など、ここで潰してやる!!!!」
パイピオルガンが奏でられるかのように、我々の声が幾重にも重なり鳴り響くのが耳障りで、リーフは横一線にアソリティの剣を振って、二つの口を潰すが、
「「「野望を潰す!?この世界に置かれている状況に、たったと言える日数しか関わっていない貴様等が!?」」」
「「「どれだけの年月!!!!どれだけの日数!!!!どれだけの時!!!!綿々と続いて来たと思っている!!!!」」」
「「「たったの!!!!少しの!!!!僅かな時しか関わっていないお前達に、潰されるような計画では無いは!!!!」」」
「このぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!」
赤い柱から、新たな口々が生まれて口々に喋り出す。
リーフは、次々と生まれる口々を斬り捨ててはいるが、アフレクションネクロマンサーにとって、赤いモノは苦も無く倒す事が出来る相手なのだのが、如何せん数が多い。
「「「苦戦しているようだなアフレクションネクロマンサー!!!!」」」
「「「これが年月の重みだよ!!!!」」」
赤い柱に蓄えられている赤いモノは、リーフの力だけではどうにもならない。
「くっ……」
埒が明かない状況に、リーフは何とか起死回生の一撃を求めて、赤い柱の中に穿つ場所を探すが、
「「「では、そろそろ見せてあげよう!!!!!!我々の姿を!!!!!!」」」
「ムカデ!!!?」
赤い柱を中から切り開いて姿を見せたのは、一匹のムカデのように細長く、無数の手足を持つ化け物であった。
赤い柱から生まれた、ムカデのような巨大な化け物は、赤い柱に絡み付いて登り始める。
その大きさは、大きな赤い柱を何周にも巻き付く事が出来る程で、あの人魚の化け物よりも全長が長い。
こんなのに襲われたら、ひとたまりも無いと、後ろに飛んで距離を取ったが、
「…………行かせるか!!!!」
ムカデのような化け物が、こちらを襲って来るのかと思い身構えたが、奴等の目的は、
「「「さらばだアフレクションネクロマンサーよ!!!!!!」」」
「「「我々もなろうではないか、向こうの世界で!!!!!!」」」
「「「異世界のアフレクションネクロマンサーに!!!!!!」」」
向こうの世界に繋がる、赤い柱を伝って行く事であった。




