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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
世界
1338/1400

世界38

あの日、拠点から戦場へと向かう時に、助けてくれた赤いモノがいた。



「本国がやろうとしている事は、多くの人達を巻き込もうとしている……戦争をしているから被害が出てしまうのは、当たり前なのかもしれない……でも、本国がしようとしているのは、私達の未来に繋がる事じゃない、自分達の未来を確保するだけなの」



『ズゥザァァァァ………』



「このままじゃ、死んで逝ったみんなが、良いように使われて終わるだけ……お願い、あなた達の仇を討つから、もう一度、私達に力を貸して」



『ズゥザァ………………………』



礼人なら、必ずこうしていた。



赤いモノと対話して、自分の味方に付けるという事を。



リーフの話を聞いた、触手と化して獲物を求めていた赤いモノ達が、動きを止める。



少し離れた所では、まだ赤いモノが蠢いているが、それでも、リーフの周りの赤いモノは活動しないでくれる。



「ありがとう」



これで後から来るみんなも、赤いモノに襲われないで済む。



「行くね」



赤い触手が道を開けてくれる。



その道が、本国が待ち構える所まで続いていると疑う事無く、走り出す。



レインから教わった、アフレクションネクロマンサー化しての身体強化のお陰で、鹿のように軽やかに、疲れ知らずで走って行く。



前から感じる赤いモノの圧に怯まずに突き進み、この先にある野望を打ち破るという使命を抱き、



「あれが…具現化した野望……」



森を抜けた先にあった、赤い柱に絶句する。



よくよく考えれば分かる事なのだが、遠くから見えるという事は、その対象物がとても大きいという事……大きい事は想像していたが、



「世界樹…なの……?」



本国の野望は、世界樹のように大きく、太かった。



「でも…なにあれ……?」



目の先にある赤い大樹、それも圧巻であるのは間違い無いのだが、



「白い装束……?」



それに気持ち悪さを付け足すのが、膝を付いて、赤い大樹を崇拝するように拝む者達の姿であった。

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