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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
世界
1324/1400

世界24

命を奪われる恐怖の中に、大人になっても死の恐怖に怯えて涙を流し、死の恐怖に怯えて、子供のように震える……戦場で、どれだけ泣きじゃくったか等、本国でぬくぬくとしていた者達には分かるはずも無い。



最新の武器を与えられて、生きて帰れると疑わず、何なら功績を上げられると信じていた者達には、



初めての戦場、死の恐怖は刺激が強過ぎた。



『ボォワァァァァァァ!!!!!!!!!!』



「「「うわぁぁあぁぁあぁぁぁぁぁああぁ!!!!!!!!!!」」」



もう、ここの部隊は自滅するだろうが、ダメ押しの炎を吐き出して、完全に息の根を止める。



止めようの無い恐怖の波に包まれて、恐怖の飲み込めまれて、そのまま窒息死していく。



「さてと……」



ここから反転して、鉄騎兵を撃っている機銃車を蹴散らしても良いのだが、



『『『グゥオォォオォォォォォォオォォォ!!!!!!!!!!!!』』』



空で、機銃車の狙いを分散させていたワイバーン隊が襲い掛かり、



『ガッシャンガッシャンガッシャンガッシャンガッシャンガッシャン!!!!!!!!!!!!!!!!』



ここが押し所と、レンスが鉄騎兵を走らせて突っ込ませてくれる。



「……任せた」



初めてのワイバーン化した者達の補助をした方が良いのは、重々承知しているのだが、



「待っていろ」



この戦場にいる者、全員が新兵では無い、この戦場には強者がいる。



指揮官を捕らえて、情報を手にするというのもありだ。



奥の方で本陣を構える者を見定めて、羽を羽ばたかせると本陣目掛けて飛び込み、



『バッッッ……サァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!』



「…………っ!!!!!!!!!!」



本陣の中に入り込むと急上昇を掛けて、上空へと逃げる。



「間に合うか?」



本陣の中にいた一人のエルフが呟く。



目があった瞬間に血の気が引いた。



エルフの方では無く、レインの血の気が引いた。



エルフが、穏やかに微笑んでいた。



自分が、ここに来る事を待っていた。



「くっ……!!!!」



覚悟を決めた者の目は怖い。



戦場では、大人になっても死の恐怖に怯えて涙を流し、死の恐怖に怯えて、子供のように震えると言ったが、それはドラゴンであるレインも変わらない。

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