世界6
「ふぅ……」
手をグゥ、パァーとして握り、首を左右に振って骨をポキポキと鳴らし、体のストレッチを終える。
「レインさんの体の中に、魂の力が少し混ざったと思うのですが、どうですか?」
「これなら雷を使える!!!!」
体が軽くなったからといって、調子に乗ってアフレクションネクロマンサー化しない。
リーフが始末したであろう、目を潰されて死んでいる一つ目の化け物。
それと自分が先に潰した一つ目の化け物だけが、赤いモノを使える。
残された一つ目の化け物は、体が大きい事が武器の者達。
「でしたら、レンスを助けに行きます」
「あぁ、任せてくれ!!‼」
二人して森の中で暴れる一つ目の化け物の方に狙いを定めて、二人の翼が羽ばたく。
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『『バッッガシャァァァンンン!!!!!!』』
「喰らい付け!!!!」
こちらの鉄騎兵の数もだいぶ減ってしまったが、一つ目の化け物は、時間稼ぎの鉄騎兵に夢中で、奥の方から聞こえた叫び声に気付いていない。
不利な状況から脱する事が出来ると思ったが、その予想は少し間違っていたらしく、
「調子に乗るなよ!!!!」
「レイン!!!!」
悲鳴が聞こえた方からやって来たのは雷化しているレイン。
「ぐぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!‼」
後ろから来たレインに捕まった一つ目の化け物は、そのまま地面に叩き付けられて、背中側から馬乗りに乗られ、
「終わりだ!!!!」
『ドボドボドドボッッ!!!!!!』
喉元に手があてがわれた次の瞬間には、首に爪が突き刺さって喉の肉が奪われて、蓋が空いた水筒から水がこぼれるように血が溢れ出す。
「…………!!!!!!!!」
悲鳴を上げる事も出来ない一つ目の巨人は、喉から溢れ出る血を止めようと、手を喉に回すが、
「手遅れだ」
レインは止めと言わんばかりに、一つ目の化け物の脇の下に爪を突き立てて血抜きを行う。
「…………!!‼!!……!!!!…………………」
声を発する事も出来ずに、自分が何をされているのかも分からずに、一つ目の化け物の意識は血と共に消える。




