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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
世界
1302/1400

世界2

「リーフ?どうしたの?」



それは生きた人の声では無い、自分に語り掛けて来るその声は、




(アフレクションネクロマンサー様から、最期の務めを頂きました)



ドラゴンもどきの時に、死んでしまった者達の霊。



赤いモノが礼人の下に集まっていた時に、飲み込まれてしまった者達の魂が、リーフの所まで追って来たのだ。



赤い空から、淡く光る蝶達が舞い降りる。



ひらひらと、粉雪のように舞い降りる蝶達は、次々とリーフの元へと寄ると、




(姫、ネックレスを)



礼人が最後に残した、ネックレスを出すように促す。



「ネックレス?」



霊力が未熟な自分の為に、礼人が用意してくれたネックレス。



周囲からの悪霊からリーフを護るが、それと同時にリーフの霊力を抑え込んでしまう程に、強力な代物(しろもの)で……



(アフレクションネクロマンサー様からの最後の願いです。姫を守る為の力が、姫を苦しめる結果になってしまったと……姫に必要なのは、戦う為の力だと)



ネックレスに蝶が止まる度、蝶はネックレスに溶けて、水晶が淡い光を蓄えられて、



(姫……いえ、我らのアフレクションネクロマンサー様、我々は常に、あなた様の側にいます)



最後の蝶がネックレスに溶け込むと、ネックレスから膨大な力が溢れ出す。



「それは…何のなの?」



それが、赤いモノの(たぐい)というのは分かるが、その清らかで、温かみを感じる光は、赤いモノの不快感を覚えるモノとは全然違って……



「リディさん」



「リーフ?」



ペンダントを握り締めたリーフは、一つ目の化け物を睨み付ける。



「私達は、ここから引いてはいけないんです……本国が機銃車を用意して、あの一つ目の化け物を送りつけて来たのは、私達を始末したいからでは無く、時間稼ぎをしたいからでは無いのでしょうか」



「……何か、根拠があって?」



リーフは、ペンダントに自分の霊力、マナを注ぎ込むと体中に力が溢れ出し、背中から翼が生えるのだが、その翼は白金の翼では無く、



「根拠はありま……あります」



「それはどんな?」



「それは、私がアフレクションネクロマンサーだからです」



翡翠の翼を広げ、一羽ばたきして宙に浮いて、



「レインさんと、レンスさんを助けて来ます」



「リーフ!!!!!!」



そのまま城壁から飛び出すと、二人の元へと飛んで行ってしまう。

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