表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
異世界のアフレクションネクロマンサー
1282/1400

異世界のアフレクションネクロマンサー731

「同じ穴のムジナの言われたら、そこまでだけど。戦争を利用するのって凄い便利なの。戦うべき相手がいて、守るべきがいるのを利用すれば、どれだけの死人が出ても、怒りは全部向こうにいく。どれだけ死人が出ても、納得する事が出来てしまう」



リディの言う通り、思い当たる事は沢山ある。



殿(しんがり)を務めさせられて来た事はもちろん、礼人と出会った、死に掛けたあの日ですら、本国を恨む事は無かった。



戦いの果てに、自分達が力尽きるのは仕方無いのだと……守るべきもの達の為に戦い抜いたと、諦めでは無いが、半ば受け入れている自分がいた。



「それはまた、別の話として、本国には少しややこしい考え方があるわ」



「それは…どんな事ですか……?」



(はらわた)が煮えくり返り思いだが、まだ、聞かないといけない事はある。



「これは、私達の所でも同じ問題を抱えているのだけど、身分主義、血統主義、才能主義と、派閥があるの」



「派閥?それは、どういうことですか?」



「えぇ、あなたニードゥスって知っているかしら?」



「ニードゥス様?それは、私達の直属の方ですから……」



「それは、話が早くて助かるわ。ニードゥスは、元々リミィの上司だったの」



「そうなのですか」



「それで、リミィから聞かされていたのが、ニードゥスは才能主義だったと」



「才能主義?」



「街にいるようなエルフでも、才能があるのなら、処刑をせずに生き残らせるべきという考えよ」



それは……確かにそういう人ではあった。



街の出身である自分達は、本国のエルフからあまり良い顔をされないが、ニードゥス様は良くしてくれた。



父の事を偉く気に入って、普通では考えられないような待遇や、本来なら、今回は将軍として起用してくれたのも……



「しまった!!!?フレン!!!!フレンが連れ去られた!!!!」



「お父様が!?」



ニードゥスの話を聞いた途端に、アルフアが血相を変えて、大声を上げて、



「今なら間に合う!!!!すぐにでも追い掛ければ!!!!申し訳無いが、我々は反転させて貰う!!!!」



兵士達を連れて、自分達の事を見捨てた本国の者達を追い掛けようとするのだが、



「止めた方が良いわ。あなた達の戦力で、あの兵器には勝てないのは十分に分かっているはずよ」



血相を変えているアルフアに対して、リディは顔色一つ変えない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ