異世界のアフレクションネクロマンサー730
「正解よ。リミィが望んだ世界は、全ての種が残される事。どちらか一方では無く。平等に生きられる世界」
沢山の知らないを事を教えて貰って、丁寧に導かれて……遂にリディから、答えを導き出したというお墨付きを貰えた。
これで、どうするかの答えを出す事が出来る……のだが、
「頷かないのですね」
「えぇ、闇はまだ深いわ」
リディは正解を出したリーフに対して、称賛である頷きをしていなかった。
「リミィが望んだ答えは今ので良いわ。だけど、問題はエルフとリザードマンの考え方よ」
「教えて頂けますか」
「もちろんよ」
リディは、リーフのお願いに頷いて、再び口を開く。
「まず話として、あまりにも増え過ぎた人口を減らす事が、大事と私は言ったわね」
「はい」
「それと、今まで話して来た事と、ある話を組み合わせると、彼等の望んでいる事が分かるの」
「話を組み合わせるのですか?」
「そう、話を組み合わせて。死んで良い命を組み合わせて」
「……っ!!!?」
リーフの手が無意識に、握り締めて拳になる。
最初の時に言われた話が脳裏を焼く。
この世界は、元々はエルフだけの世界だった……だから、他の命は消えてしまっても良いという話で……
「もしも、エルフの本国が、リザードマンだけを滅ぼして、他の種と共に生きるという答えを出していれば、リミィは反乱をしなかったわ」
「本国が望んでいる事は……エルフだけの世界……」
それは最低で、許す事の出来ない考えであった。
ずっと…ずっと昔から、自分が生まれる前から戦い続けて……それは違う、自分が生まれる前から戦わせて来た者達を、不必要になったからと言って、ゴミのように捨てるというのだ。
「その証拠に、お前達がドラゴンもどきにすらなれなかった者達と戦っている時、銃で撃たれたろ。空から見ていたが、確かに、あの状況では撃たないといけないというのは事実だが、あの銃なら、ちゃんと狙えばもっと被害を抑える事が出来た……君達は、どさくさに紛れて処刑されていたんだ」
「ぐっ……」
レインから教えられた事に、リーフの中で怒りが沸く。
どれだけ苦しくても従順に、多くの悲しみを背負っても本国を信じていたのに……本国は、自分達の事を捨て石にしたのだ。




