異世界のアフレクションネクロマンサー660
(アフレクションネクロマンサー……)
ベルガは、突撃させた兵士達を先に後方に下がらせる。
それは前線の指揮官として、部下達を守るという役目を果たすというのもあるのだが、
「うひゃ!!!!ひゃは!!!!うひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!!」
敵の偽物の陣で、アフレクションネクロマンサーが一人で戦っている。
こちらに迫って来るリザードマン達を、次々と地面から出す赤いモノで貫いて串刺しにし、あの巨大なリザードマンのような化け物の進行を喰い止めてくれている。
何か自分に出来る事は無いかと思うが、
『『『パァッァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!』
』』
あのリザードマンの化け物の姿を、雄叫びを聞いては体が震えて、アフレクションネクロマンサーの方に足が出ない……その場で足をとどめて、戦いを見守る事で精一杯。
足を止めて、せめてみんなの最後になるまでアフレクションネクロマンサーの雄姿を見届けようとするが、
「ベルガ様も早く下がって下さい!!!!」
『パァッァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!』
それをみんなが許さない。
確かに、アフレクションネクロマンサーが戦ってくれている我々の所は安全だが、他の所では、
「うわぁあぁあぁああぁぁあああぁ!!!!!!」
「走れぇぇぇぇぇ!!!!振り向くなぁぁぁぁあ!!!!!!」
『ゴギ!!!!バギ!!!!ゴリィ……!!!!』
アフレクションネクロマンサーがいない所では、巨大なリザードマンが進攻して次々と捕食される。
それはまるで、オークの踊り食い。
大きな口でオークに食い付くと、そのまま首を上げて、熱々の饅頭を頬張るかのように、空中でホフホフとオークを咀嚼し、グチャグチャにしてから飲み込む。
そして食事が終わると、今度は自分が踏み付けているオークに目を向けて、
「やめろぉぉぉぉぉぉぉおおぉお!!!!!!離せ!!!!離……!!!?」
『ブゥチュゥ!!!!』
大きな足でオークの下半身を踏み付けたまま、上半身に噛み付いてそのまま力任せに引き千切ると、オークは一瞬で絶命し、別れた上半身と下半身から内蔵物が垂れる。




