異世界のアフレクションネクロマンサー652
トカゲの尻尾切りの尻尾にされたリザードマン達は哀れだが、手を緩める事は無く、進行するオーク達を見守りながら、リザードマン達に動きが無いかと見張る。
________
「逃がさない!!」
礼人は、逃げ出しているリザードマン達を次々と捕らえていく。
捕らえられたリザードンは必死になって、足に絡み付いた赤い布を解こうとするが、それは本物の布では無い、地面の底に染み渡っている怨念から創り出した布。
腕力に物をいわせて引き千切る事も、爪で切り裂く事も意味を成さない。
唯一、何とかする方法があるとしたら、炎を吐いて怨念を焼く事だが、礼人が特別に使役した怨念、足を焼き切る位の火力でもない限り、焼き切る事は出来ない。
捕まってすぐに、足を焼き切るほどの炎を吐くなど出来ないリザードマン達は、次々とオークの振り下ろしたハンマーで体をグチャグチャにされる。
リザードマンを捕まえる為に疾走する礼人の耳にも、捕まえたリザードマン達の悲鳴と骨が砕ける音が聞こえて来るが、躊躇う気持ちなど何一つ無い。
直接手に掛けていないから、オーク達が止めを刺しているから罪悪感が無い……?そんな事は無い。
「皆殺しにしてやる!!」
礼人は明確に、リザードマン達を殺す事に気を吐いていて、何なら、自分の手で処す事が出来ないのを残念に思っている。
自分でも止められない殺意、体を震わせるほどの憎しみが、際限無く湧き立ってきて堪らない。
礼人は止められない殺意に導かれるまま、一番槍として敵陣に入り込むと、隠れている卑怯者がいなかと周囲を見渡すが、敵陣の中には誰もいない。
残されているのは持ち出せなかった荷物だけで、殺すべき卑怯者はいない。
獲物を狩る為に、蝶の羽を震わせて、逃げ出しているリザードマン達を追い掛けようとすると、
『『『ブゥォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!』』』
リザードマン達の方から、角笛のような太く野太い音が聞こえて来て、
『『『ドォォォン!!!!ドォォォン!!!!ドォォォン!!!!』』』
礼人の上空で、赤い花火が咲いた。




