異世界のアフレクションネクロマンサー616
「……実際に鎧を見てからの方が、納得もしやすいだろう」
「……そうですね」
釈然としない何か。
ビレーと礼人の間には、「鎧」に対して何かしらの認識の違いがあるらしい。
答えは、実物が届いてからで十分なのは確かなのだが、
(……あぁそうか、この世界だと鎧は麗騎兵や鉄騎兵を差すのか)
意識をまた、遊ばせてしまうのであった。
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それから、二人で前に立ちながら進み、何回かの鉄騎兵の撃退と、凶暴化したリザードマンと一回遭遇をした。
その内容としては、あっけないもので、鉄騎兵は隠れている位置が分かっていので、今度は鉄騎兵が出て来た所を返り討ちにするのではなく、位置が分かった時点で、赤い布を鉄騎兵の近くで形成し、隠れている状態で容赦無く切り刻む。
そして、凶暴化したリザードマンの方はといえば、あれは生命力が強過ぎるから、近付けば分かる。
さっきは何が来るのかと身構えて、後手後手に回ってしまったが、正体が分かってしまえば容易いもの。
凶暴化したリザードマンを感じた所で、木と木の間に赤い布を細くした、赤い糸を複数張り、あとはリザードマンが突っ込んで来るのを待てば、そのまま勢いで体が細切れに切り刻まれて絶命した。
「初めて会った日よりも……戦い方が鮮麗されて来たな」
「えぇ…自分で言うのも何ですが「男子三日会わざれば刮目して見よ」という事です」
「そうだな……」
二人は、少しぎこちない会話をする。
(そりゃそうだよな……)
「鮮麗されて」「男子三日会わざれば刮目して見よ」と言っているが、こんなのはおべんちゃらだ。
ビレーが本当に言いたいのは「残酷」「変な技」、礼人が言いたいのは「自分でもおかしいマネをしているのは分かっている」ということ。
礼人が使っている技が、あの麗騎兵が見せた怨霊の技で、木と木の間に赤い糸を張り巡らせるのも、テレビで見た暴走族を殺した方法。
言ってしまえば、礼人が使っている技は、汚い技なのだ。




