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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
黒い海
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黒い海34

黒い海を断つために放った一撃、黒い海を断ち切るとまではいかなかったが、今度はポヨンッと弾かれることなく、荒縄となった黒い海に喰い込んだ。


何も一撃で決着を付ける必要は無い、ここから押し込んで黒い海の荒縄を断ち切るか、黒い海の荒縄から光の剣を抜いてから、もう一度叩き付けて断ち切っても良い。


どっちの選択をしても黒い海の荒縄は断ち切ることが出来るが、礼人は光の剣の動きを止めて、


(どうする……)


どうするか考える為に光の剣を動かさない。


好きな方を選んで良い、どっちを選んだとしても断ち切ることは出来るのに、


(どうしたらいい……)


礼人は光る剣を動かさないように手を止めて微動だにしない。


押すか引くか…たったそれだけの事なのに、この選択肢を選ぶことが先の結果が変わるほどのなのかというと、どちらを選択をしても結果は変わらない……どっちの選択肢を選んでも礼人が発狂してしまう未来に辿り着いてしまうだろう。


手を動かすことが出来ない……


光の剣が黒い海の荒縄を切り裂くことが出来なかったのが、首の皮一枚繋いだ。


黒い海の荒縄の途中で止まった光の剣,傷付けた所から「ドクッ…ドクッ……」っと鼓動を打つように黒い液体が溢れ出てくる。


これが荒縄の正体であった。


黒い海が束になった程度で、経文の力を借りながら羽を広げている礼人の敵になったりはしない。


ならば、この黒い海の荒縄なんなのかというと話だが、根本的な話が違う、これは黒い海ではない、これは……


(これが幽霊の元なのか……)


大きな鯉の体内で溶かされて濃縮された幽霊の液体であった。

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