表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
異世界のアフレクションネクロマンサー
1125/1400

異世界のアフレクションネクロマンサー574

だから、一人で隠れて、だから、たった一つの爆弾気球を隠して待っていた。


木に背中を預け、寝そべって待っていた、遠くから聞こえる爆発音を聞きながら。


遠くから聞こえる爆発音が、みんなが死んで逝く音だと分かっていても、眉一つ動かさずに、穏やかな時間を過ごす。


何故なら、みんなは殺されているのではなく、自分の役目を果たして死んで逝っているから。


何1つ悲しいことは無い、あるのは誇らしさだけ。


死ぬと分かっていても、超弩級ドラゴンに立ち向かう者達の誇り高き


一陣から二陣、三陣と爆発音が聞こえると、木に預けていた背中を上げる。


いよいよが来る。


胸が真っ赤に染まった、超弩級ドラゴンが姿を表すと、遂にメインディッシュが出される。


我が国を誇る、二人のエースパイロットによるアクロバットアタック。


自分達の次をになうはずだった部下が、超低空飛行で地上を疾走する。


まだ離れた所にいると思った次の瞬間には、自分の横を通り過ぎ、自分の横を通り過ぎたと思った次の瞬間には、超弩級ドラゴンの胸が弾ける。


そうしたら次だ。


空を見上げると、宙返りをしている相棒がいる。


相棒がいつも言っていた、これをすると空と大地が1つになった世界が見えると。


相棒が空から大地へと向かって来ると、目が合って二人で笑う。


言葉を交わすことは出来ないが、最期の時を前にして、一緒に笑顔になれたのは幸せな瞬間だった。


相棒が地上を飛んで、超弩級ドラゴンの胸に飛び込むと爆発が起きた。


超弩級ドラゴンの胸から血が溢れる。


これで決着が付くなら、自分は相棒の戦闘機に乗っていた。


死ぬなら一緒だと約束していたから、けれど、その約束を無くしてまで、離れ離れになったのは、超弩級ドラゴンが即死しないと踏んでいたから。


街へと迫って来る超弩級ドラゴン。


それを防ぐには、もう1度胸の奥深くに爆弾を送り込まないといけない。


決死の覚悟というつもりは無い。


いつもと何も変わらない、百発百中の腕前を見せれば良い。


昔の爆弾気球と違って、バーナーがあるお陰で、一人でも膨らませる事が出来る。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ