異世界のアフレクションネクロマンサー561
そして始まる最後の戦い。
作戦事態を立て、どうすれば良いのかの答えは出ている。
ドラゴン達の巣と化した街を破壊する。
多くの者達の血を流しながらも、戦闘機の発着場を造らせる。
戦う戦況を作るのが兵士達なら、戦いの要は戦闘機。
町を奪還しては、そこで発着場を造り、そこから爆撃の雨を強めていく。
もちろん、ドラゴンもそれが分かっているから、発着場を狙って攻めてくる。
人の命を使った防衛線は、やがて実を結び、ほとんどの、街を爆撃するために必要な、主要となる町を奪還する事となる。
そして、最後の戦いは総力戦、人類の空と陸からの侵攻と、ドラゴンの空と陸の防衛戦。
互いに後先を考えない戦闘、人の命も簡単に散るが、戦闘機も二度と飛べなくなっても構わないと、騙し騙しで使う。
陸軍による、地上からのドラゴンの巣への侵攻では、ケガをした者は後で治療すると置いていかれ、戦場で亡くなった遺体は弔って貰えずに捨てていかれる。
戦闘機は、ドラゴンの巣を爆撃するために、陸軍を見捨てる。
あくまでも空をドラゴンを蹴散らし、街を爆撃するのが目標。
一回戦闘した戦闘機が補給で戻ると、すぐに離陸し、空戦を行っては帰って来る。
これを延々と繰り返し、人の命とドラゴンの命が交換されていく。
ドラゴンという質と、人間という量の戦いではあったが、攻め入る為に周辺の町を奪還した人間の方が戦いの有利を一つ取っていた。
互いに削れていく戦力だが、それでも数は人間がまさり、最後には人間がドラゴンの巣に辿り着く。
巣を爆撃し、陸軍が城の中に攻め入り、これで決着が付いた……と思われたが、最後の最後で、街に鎮座していた超弩級ドラゴンとまみえる事となる。
まるで城を削って造ったかのような大きなドラゴン。
火を吐けば、周囲は一瞬で大地が火の海となり、羽をはばたかせれば、嵐が吹き荒む。




