表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
夢の中
11/1400

夢の中11

礼人としてはそんなに難しいお願いをしたつもりでは無かったのだが、


「…………」


「…………」


大人達は一様に目を合わせたのに、誰一人として言葉を発することなく口を紡ぐ。


それは、それほどまでに恐ろしく深刻な事態に陥ってしまっているのか、それとも形容し難い何かなのか……


大人達のその態度に礼人の心は不安で満たされてしまいそうになると、


「強いて言うなら……ドラゴンですかね?」


考える人のようにあごの先に手を当てたアニーが応えた。


考える人のように顎に手をあてがうアニーではあるがその表情は苦悩に満ちているのではなく、


「随分と嬉しそうにしておるのぉアニー」


「えぇ、こんなことは滅多にありませんから楽しまないと」


嬉々としてワクワクしている表情をしている。


そんなアニーにやれやれと、やんちゃな子供を見るような困った顔で見るが、


「そうじゃの……西洋でいう所のドラゴンならば、東洋でいうならば鬼という所かのう……」


自分達が対峙しようとしている相手の力量に付いては異論は無かった。


部隊をまとめ上げる二人の出した答えに、礼人だけでなく大人達全員が身構える。


ドラゴンに匹敵し、鬼に迫る力を持つ敵……正直、礼人は聞いた事を後悔していた。


ドラゴンは住処を隔離することで人との境界を作り、鬼は儀式を通して現世に現れないようにしている。


ここにいる中で、人の生活圏に侵入しようとしたドラゴンと対峙したことがあるのはアニー、現世に現れた鬼を地獄に還したことがあるのは二月、もちろん一人で対応したのではなく仲間達と共に対応したのだが、その戦った二人がそういうのだから間違いない。


この二人以外は誰一人として戦ったことのない伝説の存在、その伝説の存在にこれから挑もうとしているのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ