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アフレクションネクロマンサー 序章  作者: 歩道 進
黒い海
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黒い海24

それならば単なる妖怪の類として、さっさと退治してしまえば良いじゃないか……っと考えられていたが、黒い海の存在が、大きな鯉を駆除対象として扱う訳にはいかなくしていた。


黒い海は人の霊の集合体。


本人達も救われることを望んでいるから成仏をさせたいのだが、如何せん広大かつ複雑なのだ。


思念の集合体の黒い海を成仏させようとしても、広大過ぎて手が追いつかず、底に行けば行くほどに集合体の思念は強く絡まってしまい、しかも黒い海自体が生者に助けを求めて絡み付いてくる。


黒い海を除霊したいというなら、いつ精神を狂わされるか分からない黒い海の中では、どうしようもない時を除いては絶対にやらない。


やる時は安全な現世から黒い海へ繋がる穴を開け、そこからワカサギ釣りのように一日掛けてチマチマと除霊していくしかない。


これが霊能者達が黒い海を除霊する時の基本的な形なのだが、もう一つの方法としては大きな鯉に頼る方法だ。


この広大で深い思念の集合体の黒い海、強い思念の繋がりを断ち切るのは至難を極めるが、大きな鯉はその思念の集合体をいとも容易く食べて解いてみせる。


しかも、いるだけで人間に危機をもたらす黒い海の中を自由に闊歩しながら。


この大きな鯉の特性が、霊能者にとってただの駆除するべき妖怪としての扱いをさせない。


大きな鯉が黒い海を食べて、体内で濃縮させることにより一つの幽霊として産み出して現世に送ることが出来る。


そして、現世に現れた幽霊を霊能者が浄化させれば良いという形なのだが……


(必ず救って見せる!!)


この方法にはデメリットが付いてくる。

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