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IF3話 精霊界

 3日後。教室にて。オレは椅子に座る


「・・・ラザ? 何か疲れてるように見えるけど、大丈夫?」

「大丈夫ですよ。ただちょっと眠れなかっただけですよ」

「ラザさんは精霊を召喚をしましたからね。色々話していて、眠れなかったんですか?」


「そんな感じですよ」

「ん~・・・。年頃の男だし。きっと普通には眠れてないと思うけど・・・。もしかして、したの?」

「したのって。何をするんですか?」


「そりゃあ男女が一緒に部屋にいたら、やる事は1つでしょ」

「男性と女性が一緒に部屋で・・・。あ」


 エメリー様の顔が赤くなる。オレはそれを見て理解する。


「してませんよ。流石にそれをやったらマズイと思いますよ」

「そうかな~」

「仮にエディスさんが、男性の精霊を召喚したら。やるんですか?」


「・・・・・・多分やらないと思う」

「そうですよね。普通はやりませんよ」

(わらわ)はまぐわっても良かったと思うがな」


 急にプリシラが出てくる。エメリー様たちはそれに驚く。


「だから勝手に出てくるな、ビックリするだろ。呼んでも無いのに急に出てくるな。周りも驚くだろ」

「そんな些事な事を気にする事では無いだろ」

「些事じゃないよ。っと言うより。毎回どうやって出て来てる? オレは呼んでないぞ」


(わらわ)くらいになれば。自分で出て来たりする事も出来る」

「それは止めてくれ。街とか歩いてる時に、勝手に出てこられるとこっちが困る。罰則なんて受けたくないぞ・・・」

「そんな事はせんぞ。所で主よ。やっぱり首飾りでは無く、指輪にしないか? 勿論お揃いのだ」


「絶対に嫌だ。何で指輪にしないといけなんだ。そもそも指輪にしても、作ってくれるのは1つだけだ」

「むぅ・・・」

「・・・何か普通に喋ってる」


「最初は敬語で喋ってましたが。今じゃ敬語無しで喋ってますね」

「オレを何だと思ってますか? 喋ろうと思えば、敬語無しで喋れますよ」

「じゃあ今喋ってよ」


「無理です」

「何で!?」

「もう癖になっているので。今今更言われましてもね・・・」


「絶対に嘘だ。絶対にタメ口で話せる。まぁそれは違う日するとして。そのプリシラ、さんだっけ?」

「そうだが。無理に敬語は使わんでいいぞ」

「う、うん。慣れてきてからにしますね。それでその・・・。服装がちょっと・・・」


「ええっと・・・。私も言いたいことが・・・」

「? 言えばよかろう。そんな言いづらい事なのか?」

「どう見てもどう考えても、言いづらいだろ。オレはハッキリ言うが。お前は服装を何とかしろ。もう少し露出を抑えろ」


「あぁ服装か。特に問題ではないだろ」

「お前が問題なくても、オレや周りの人に問題があるんだよ。首飾りを貰ったら、外に出るんだろ。お願いだからその格好出るなよ。こっちは捕まりそうだ・・・」

「それは無いだろ。露出の高い鎧を着た奴がいるだろ。何なら上半身裸のおのこもいるんだ。そいつらが捕まった事はあったか?」


「・・・あんまり聞かないな。だからと言って、そのままで外に出るなよ。ちゃんと服を着てくれ」

「分かった分かった。次からはちゃんした服を着る」


 絶対にちゃんとした服を着ないな。プリシラことフランシスは、そう言う精霊だからな。


「オメェーら。ちゃんと揃ってるか?」


 イゼベル先生が教室に入って来る。オレはプリシラを帰らせて、ホームルームが始まる。ホームルームが終わると、イゼベル先生は教室から出る。


「今日って『精霊界』の話でもするのかな?」

「さぁ。精霊界の話をするのはいいですが。精霊界についてほとんど分からない状態ですよね」

「そうですね。でもプリシラさんから、聞けると思いますが」


「あぁプリシラなら確かに知ってますね。ただ素直に話してくれるかどうか」

「話してくれないの?」

「何個か秘密にされているので、もしかしたら精霊界もその類に入るかもしれません」


「そうなったらそうなったらで、いいんじゃない? 話したくない事なんて、いくらでもあるでしょ」

「そうですね」


 チャイムが鳴ると、イゼベル先生が入って来る。


「さて。さっきは空間収納魔法などの話をしたが。先に精霊界について話すか。って言ても、わたしは全く知らねぇが」


 知らないのに話そうとしたのかよ・・・。


「そこでだ。ラザ。お前の精霊を呼び出せ」

「いいですけど。プリシラが話してくれるかは、分かりませんよ」


 オレはプリシラを呼び出す。


「プリシラ。精霊界の事を教えてほしいんだが」

「精霊界とな。普通の人ではそう簡単には入れない、世界だな。仮に入れたとしても、人やエルフたちは耐えられるかどうか・・・」

「耐えられる? 何故耐える必要がある? ここの世界と精霊界はちげぇのか?」


「主に漂っている魔素の違いだな。こっちは薄いが向こうは濃い。それを人やエルフが吸えば、身体が耐えられるがどうかだ」

「魔素の濃さか・・・」

「先生。魔素って言うのは?」


「『魔素』は空気と同じように漂っているもので、空気と同じように普通は目には見えない。わたしたちが使っている魔力は簡単に扱えるが、魔素は扱うのは難しい。さっきも言ったが、魔素は漂ってはいるが薄い。魔素が薄いお陰でまず集めるのに苦労する。仮に集めたとしても、それを魔力として扱えるとかは、また別の話だ」

「ふむ。こっちだと魔素を集めるのは、ちと大変か・・・」

「魔素を集められるの?」


「集められるぞ。精霊界にいれば自ずと出来るようになる。後はこっちと同じようなものだろう。暑い場所があれば寒い場所もある」

「そうなんだ。そこは変わらないんだな」

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